「釣りの発展に寄与し、豊かな資源を次世代に」という活動理念のもと、私たち釣り人が愛する、さまざまな魚種の資源管理の推進、釣り人が末永く釣りを楽しむための、ルールメイキングや市場整備を行うために一般社団法人日本アングラーズ協会(以下JAA、東京都中央区、代表理事徳永兼三、村岡昌憲)を設立したことをお知らせします。
【設立の背景・目的】
我が国は海に囲まれた島国として、豊かな海域を通して魅力的な資源に恵まれています。また、海のみならず、四季が育む自然においては、湖、川、湖沼など多くの自然環境に恵まれ全国において様々な釣りが楽しまれ、歴史を育んできました。 国内の釣り人口は一時期減少傾向にありましたが、近年は増加に転じ、2019年の釣り人口は約670万人(レジャー白書2020より)で、これは前年の650万人を大幅に上回っており今後も増加が期待されます。 一方で、各地で問題となる釣り人のマナー、トラブルの発生など問題も生じています。資源管理漁業先進国の米国では、釣りと漁業の共存のために各種振興政策、規制が設けられています。米国の遊漁振興政策である SFR(スポーツ・フィッシュ回復プログラム)やライセンス制度(※1)は、現状日本では未実施の状態であり、資源管理においても釣りにおける調査・管理は実施ができていない状況です。 特に海については、世界に繋がる自然であり、資源管理はもちろんのこと、国連が定めるSDGs(Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)をはじめ自然・環境保護に対する取り組みの機運は世界的に一層高まっています。 釣りは全国各地域の魅力的な資産と紐づく観光産業の側面も持ち、地域経済に対する経済効果も期待される一方で、こうした調査、促進も現状では十分に行われていません。 米国では、JAAと同様の自主団体が長年活動を継続しており、米国の特徴である「利用者負担・利用者便益(user-pay user-benefit)」振興施策についても大きく貢献をしています。 さらに、我が国における漁業従事者は減少を続け、現在は約15万人となっています。水産庁の推計(※2)によれば、10年後の2028年には約10万3千人、30年後の2048年には約7万3千人、50年後の2068年には約7万人となり、危機的な状況と言えます。 水産業に限らず、我が国の少子高齢化が加速する中で、魅力ある資源を管理、維持しながら次世代へ継承する取り組みは急務の課題となっています。 JAAは、釣り、釣り人に留まらず、我が国の魅力的な資源、自然環境の管理・保全活動と、各地域経済の活性化を通して水産業はもちろん日本経済の発展に寄与し、我が国を資源管理漁業、釣り振興において、先進国、リーダーの地位を確立することを目指します。
※1 出所:水産庁 2019年「釣り(遊漁)と漁業の共存及び資源管理の推進に関する政策的検討に係る委託調査事業」報告書 ※2 水産庁Webサイト 漁業就業者をめぐる動向
【運営体制】
代表理事会長:徳永兼三(有限会社バスメイト代表取締役)
代表理事:村岡昌憲(株式会社カルモア代表取締役会長、ブルーブルー株式会社代表取締役)
幹事:佐藤偉知郎(有限会社ソウルズ代表取締役)
幹事:鈴木斉(NABLA代表取締役兼プロデューサー)
幹事兼クロマグロ遊漁船協議会会長:工藤竜児(ファイナリスト船長)
運営統括:桜井駿(株式会社デジタルベースキャピタル代表取締役)
事務局長:須崎 啓人(株式会社デジタルベースキャピタル)
運営リーダー:6名
運営チーム:24名
【主な活動内容】
資源管理の推進、釣り分野におけるルールメイキング活動(省庁連携、各釣り団体連携、意見集約・政策提言、パブリックコメント対応等)
サスティナブルフィッシング普及に向けたイベント企画、運営(地方での交流、清掃イベント等)
サスティナブルフィッシング、資源管理漁業に関するセミナー、講演、出張授業の実施、講師派遣
国内外の釣り、資源管理漁業に関する調査、研究、レポート発表
サスティナブルフィッシングに係る教育、普及促進、ライセンス運営
クロマグロ遊漁船事業者協議会はじめ魚種特化型組織の立案、運営
その他付随する業務
【今後について】
水産庁をはじめとする関連官庁自治体、学術機関、他の釣り団体と連携し産官学と志あるアングラーと共に遊漁を含めた市場整備や、マナー啓蒙活動などに取り組んで参ります。
一般社団法人日本アングラーズ協会
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